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石と緑
竣工して1年がたったころでしょうか、
Iさんから
「庭をつくりたい」との相談を受けました。こんな木をここに、
あんな木はあそこに・・・新築の配置計画のときから
将来つくるであろう庭に思いをはせていたIさんと私たち。
それが現実のものになるとあって
心躍る打合せを重ねていると、次に相談にきたIさんは
満面の笑顔で
「良い石に巡り合った、この石を使いたい」
そう言って写真をみせてくれました。3M~4Mはあろうかという、大きな延べ石。
なんでも
ある建設会社が解体現場から出た石を大量に持っていて
「そんなに好きならあげらぁ~」
と譲ってもらったとのこと。ここからは
いつも作庭をお願いしている
造園 武(タケ)の武村さんにチームの中心になってもらい
プランを考えていきました。1.石を使うこと
2.緑を多く植えるのではなく、少ない本数を効果的に配すること
3.奥さまが育てた植物を庭に取り込むこと
4.Iさんのへそくりで予算をまかなうこと(笑)これらの諸条件に対し、どのような回答をだすか・・・。
その回答がこちら。(Iさん、お留守にお邪魔しちゃいました・・・。)
玄関前には石と石を繋ぎ合わせた、緑に架かる橋のような彫刻を、南の庭には島のように、舟のように延べ石を点在させ、
西の田んぼに面して石のベンチも設けてくれました。
私たちも
「建築」には全力を注ぎましたが、
「場」の魅力は「建築」のみにあらず・・・ですね。この作庭後は
「緑」「石」の存在で
「場」としての魅力が断然増していました。Iさんはこの季節、
きっとベンチに佇みながら、おいしいビールを飲んでいることと思います。今回の仕事は
私たち事務所だけでも
クライアントだけでも
造園家だけでも
なしえなかったものだと思います。それぞれのアイデアを昇華させ
実現させたクライアント、造園家、私たち・・・
「チームなんだな!」
と強く感じることができました。Iさん、次は何しましょう?!
スタッフS.O
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6月6日 山陽新聞夕刊
6月6日の山陽新聞夕刊に、
「進化続ける緑の建築 岡山の先駆作を訪ねて」として故石井修氏設計のジッタ岡山(1982年竣工)
安藤忠雄氏設計の岡山信用金庫 内山下スクエア(2013年竣工)とともにアトリエ ドゥ ノエルのマスカット温室の再生のことが紹介されています。
→アトリエ ドゥ ノエルの過去の投稿はこちら
緑化のパイオニア的な建築のジッタ岡山と
岡山での安藤忠雄氏の最新作、そのような建築と、私たちが手掛けた小さなマスカット温室の再生が同じ紙面に並んでいることはとても光栄なことです。
建築には規模の大小はありますが、その混在が「まち」「地域」です。
小さな建築にも、まちを歩く人の目が向かい、
小さな発見や驚き、感動がそこにある・・・そんな建築をつくっていけたらと思います。
神家昭雄建築研究室スタッフ一同
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「木造住宅ディテール集」
「木造住宅ディテール集」(エクスナレッジムック)が発売されています。この本には「床」、「壁」、「天井」、「開口部」・・・
空間を構成する様々な納まりを、
建築家の方々が詳細図面や写真を添えて解説しています。「階段」 p44~45
「玄関」 p56~59
には本事務所で実践している「ディテール」も掲載されています。また
古民家再生の最大の魅力は「時間の視覚化」
というテーマでコラムも書いています。(p82)
書店にお立ち寄りの際はぜひ!神家昭雄建築研究室