内覧会のお知らせ
日増しに秋らしさを感じる今日この頃ですね.
さて来たる9月23日(火:秋分の日),お施主さんの御好意により完成内覧会の機会を得ました.おおらかな空間が広がる住まいです.是非お越し下さい.
詳しくはこちらから.
お待ちしています.
スタッフ一同
大阪の家の1年検査の帰り,難波にて描く.
この周辺には新歌舞伎座のほか,戎橋プランタン,心斎橋プランタン,村野事務所,そごうと村野作品が点在していたが,新歌舞伎座以外,今はどれも取り壊されてしまった.戦後の名建築が経済の理論だけで次々と姿を消している.都市はいろいろな時代の建物が混在してこそ魅力的な街になるのだが.
プランタンは僕が建築を学び始めた頃,よくお茶を飲みに通った.ここで建築に向かう希望,勇気をもらっていた.閉店になる最後の日にも出掛けたのだが,スケッチをしなかったのが残念.
神家昭雄
兵庫県出石に明治の芝居小屋が再生されたというので,柿落大歌舞伎を見に行きました.工事は,僕の難しい仕事をよくお願いしている川嶋建設が2年かけて再生したものです.この現場で采配を振るった田中棟梁は技術だけでなく,人間的にも尊敬している人で,棟梁がチケットを取って招待してくれました.
当日は廻り舞台の下に入って2年間の苦労話を聞きながら,歴史に残る大仕事の労を称え「まだまだ現役で頑張って欲しい」とお願いしました.
本当に幸せな1日でした.
ありがとう田中棟梁.
神家昭雄
オーナーの坂田和實さんが豪語する日本で一番入場者の少ない美術館.
公共の交通機関がなく,とても不便なところにある.でも今日は,建築家 中村好文さんの「すまいの風景」の企画展のため,多くの人が訪れている.
この建物の設計は中村さん.古道具界に独自の境地を切り開いてきた坂田さんの要望は「時間と共に美しくなっていく確かな材料を使ってほしい.」ということだったそうだ.だからこの建物は,土・木・竹・鉄などの自然素材で出来ていて,最近の美術館のイメージとはほど遠い.特に外壁の土は敷地の土を掘って塗ったものだそうだ.
竣工して13年経っているが,二人の思惑どおり場所にしっくりなじんで,とても心地良い.そして,美しい.
展覧会は中村さんの自宅がそのまま引っ越して来たようで大変興味深い.長年かかって身近に集まってきたものを展示している.
坂田さんとともに中村さんも目利きである.
神家昭雄
夏の夕暮れ,自然は美しい姿を見せる.
青から赤へのグラデーション,
刻々と変化する光の粒子と色彩,
創造力をかきたてられる.
やがて闇が迫るとき,
この建物のシルエットは美しいだろうか.
神家昭雄