後楽園 流店
粋な建物である.建物の中央に水を流し、両側に床座を設けている.庭園を眺めるために柱だけで構成され壁はない.床座を囲む柱は角柱、軒を支える柱は丸柱と使い分け、ほとんどの柱間寸法は変えてあり、柱どうしのズレをつくりだしている.
床座にすわり、美しい庭を眺めていると柱のズレの意図が見えてくる.(赤い線) 訪れるたびに考えさせられる建築.
住宅建築 2010年2月号「今の家」を参照してください.
神家昭雄
今日は少し寒いですが、岡山は桜が満開です。
後楽園横を流れる旭川では「岡山さくらカーニバル」なるものが開催されており、日々たくさんの人が訪れているようです!特に昨日はポカポカ陽気で最高の花見日和だったのでは…。
そんな中、事務所ではH邸の引き渡しを完了しました。ご夫婦+今年小学校にあがるお姉ちゃんと、幼稚園に通う妹さんのための約60㎡のコンパクトな住まいの改修です。(昔のハウスメーカーが手掛けた軽量鉄骨の住宅です。)
わけあって、完了検査を終えた時点でお引っ越しされたので、今回は住まわれている中での引き渡し。ご家族全員勢ぞろいです。とても明るく温かいご家族の生活に、改修後の住まいの雰囲気が合えばと、設計/監理をしてきました。その結果がわかるのは、本当の意味ではまだまだ先だと思いますが、気に入ってくれているというご夫婦+お嬢さんの笑顔を見ていると、とてもうれしい気持ちになりました。
またお邪魔させて下さいね!
▼改修前の南側正面、内部
▲改修後の玄関前で談笑するご主人と所長
▲上の改修前の写真と似たアングルで。娘さんと奥さんとコーヒーを頂く事務所スタッフ。
スタッフS.O
この二つのものは欠けたり、割れたりしていて商品としての価値はない.
しかし、僕には、欠けや割れができた瞬間に新たな価値が生まれ魅力的なものとなっている.
まったくのひとりよがりではあるが・・・・・
すてられていたものを拾ってきた古い平瓦.花器に見立てて、椿を入れる.
斜めの線は、瓦を貼る時に下地にくっつきやすくするためのもの.
窯入れの時、底が割れてダメになったので、作家が、口をあえてこわしたものと思われる.
この口の鋭利さが花器を超えた美しさを見せる.
神家昭雄